アグマチンについて

栄養学



こんにちは😃
今回はアグマチンについて解説したいと思います。


アグマチンとは

そもそもアグマチンとはなんなのか。

一時期筋トレ界隈ではマニアックなところで話題になりましたよね。

アグマチンはアルギニンの脱炭酸化生成物で、ポリミアン生合成の中間体。脳で生産されて、シナプス小胞に貯蔵される。通常、膜の脱分極によって放出され、アグマチナーゼによって不活化されます。

また、アグマチンは生体内の各種調節因子に直接または間接的に作用することができる。

Wikipedia参照

と言うのが難しい説明で、簡単に言うと筋トレでよく聞くNO系の話でシトルリンというアミノ酸が出てきますが、シトルリンの代謝物がアルギニンであり、アルギニンの代謝物がアグマチンなのです。NO系というくらいなのでアグマチンも一酸化窒素による血管拡張を促してくれます。

話を戻して、

アグマチンは生体内の各種調節因子に直接または間接的に作用することができる。と先ほど述べましたが、この働きの中に一酸化窒素合成酵素(NOS)の働きを阻害する作用もあります。

ではなぜアグマチンは血中一酸化窒素濃度を高めることができるのか。

そもそも人体には約5000種類ほどの酵素があります。その中には似たように働く酵素もあるわけでNOSも例外ではありません。




NOS:Nitric Oxide Synthase 一酸化窒素合成酵素

一酸化窒素合成酵素はその名の通り一酸化窒素を合成するために必要な酵素です。

その中には常時細胞内に一定量存在する構成型NOS、炎症やストレスにより誘導される誘導型NOSがあります。さらに構成型NOSには神経型NOSと血管内皮型NOSがある。

誘導型NOSは病原体に対する生体防御として働き、神経型NOSは細胞間の情報伝達で働きます。

アグマチンはこの二つの働きを阻害します。

なので、血管内皮型NOSの働きは阻害しません。

血管内皮型NOSは血管の内皮に作用して一酸化窒素を発生させます。

一酸化窒素が血管を拡張させるメカニズムは以下↓

動脈は通常三つの層からなり外側から外膜、中膜、内膜で形成される。外膜は血管の外側を保護する層で、中膜は平滑筋と2種類の繊維からなり主に血管の伸び縮みに関与します。内膜は内皮下組織と内皮細胞からなっており、この内皮細胞から一酸化窒素は放出されます。

放出された一酸化窒素は中膜に作用し、平滑筋を緩め、その結果血管は拡張します。

話を戻して、アグマチンは血管内皮型NOSに作用して、血管内皮型NOSは血管の内皮細胞に作用し一酸化窒素を発生させる。発生した一酸化窒素は中膜の平滑筋に作用し血管を弛緩させる。その結果血管は拡張するわけです。




なぜNO系は必要か?

 

そもそも論、なぜ筋トレにおいてNO系は必要なのか。

上でも述べたが、シトルリン、アルギニン、アグマチンはNO系で、血管を拡張させてくれる。血管が拡張すると栄養素や酸素が行き渡りやすくなります。その結果疲労の回復が早まったり、パンプ感を得られやすかったり、筋トレのパフォーマンスも上がります。

NOサプリを摂取する方の中にはパンプを得られるからという単純な理由のみで摂取する方もいるかとは思いますが、NOにより血流が改善されると筋トレで力を発揮するのに大事なATPの合成も助けてくれるわけですね(上図)。


ってことで今回はアグマチンについての記事でした。

分からないことがあれば気軽に聞いてください。

それでは〜!!!



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